「動けば痩せる」という誤解を手放す
どうもみなさん、こんにちは。
今回は運動の基本についてお話ししていきます。
いよいよこの講座も後半セクションです。
「動けば痩せる」
「有酸素運動をたくさんやれば脂肪が燃える」
「とにかく動けばOK」
こういった考え方を持っている方は、とても多いと思います。
ですが実は、運動に関する誤解はかなり多いんですね。
今回お伝えしたいのは、
- 健康
- 体力・体力素性
- パフォーマンス
これらを高めるための、本当に効果的な運動の取り入れ方・考え方です。
ただ闇雲に動くのは効率が悪い。
目的を持って、継続できる形で運動を行うこと。
それが一番楽しいし、結果にもつながると考えています。
運動の役割と、よくある誤解
まず大前提として、必ず伝えておきたいことがあります。
運動は「食事の代替」ではない。
あくまで、補完的な役割にすぎません。
- 食べ過ぎたから運動で消費しよう
- 今日は運動したから多めに食べてもいい
こうした考え方は、
食事と運動の関係性を誤解しているケースが非常に多いです。
実際、運動で消費できるカロリーはかなり少ない。
例えば、
1時間しっかりジョギングしても、
消費できるのはおにぎり1〜2個分程度。
そのため、
運動を「カロリー消費の手段」として見ていると、
理想と現実のギャップで挫折しやすくなります。
「こんなに頑張っているのに全然変わらない」
というケースですね。
運動だけで痩せるのも、
食事だけで痩せるのも、
どちらも現実的ではありません。
運動の本当の価値とは?
では、運動の本当の価値は何か。
それは、
体を運動刺激に適応させていくことです。
少し難しい言葉ですが、簡単に言うと、
- 筋肉がつく
- 骨が強くなる
- 心肺機能が上がる
- ホルモンバランスが整う
- メンタルが安定する
これらはすべて、
カロリー燃焼の結果ではなく、体が適応した結果です。
もう一つ大切なのが、
その運動を継続できるかどうか。
1回の運動でどれだけカロリーを消費したかよりも、
続けられるかどうかの方が圧倒的に重要だと考えています。
体重だけを見ないでほしい理由
運動の効果を見るとき、
多くの方が「体重がどれだけ減ったか」だけを見がちです。
ですが、体重だけを見ると
本当の変化を見逃してしまうことが多い。
トレーナー視点では、
体重という数値自体は、そこまで重要ではありません
(もちろん極端な低体重の場合は別ですが)
見るべき指標は、
- 体脂肪率
- 筋肉量
- 脂肪と筋肉の割合
- 握力(機能的な健康の指標)
- ウエストや体型の変化
握力が弱い人は、
そもそもエネルギー不足やパワー不足があるケースも多いです。
また、
非体重的変化(NVS:Non-Weight Scale Victories)
もとても重要。
これは「内側の元気さ」「パフォーマンス」を見る指標です。
体重変動への向き合い方
体重は、
週単位・月単位の変化で見るくらいで十分。
日々の体重変動には、
正直そこまで価値はありません。
- 減ってたらラッキー
- 増えてたら気のせい
くらいのスタンスでいいと思います。
1〜2kgの増減で一喜一憂するのは、
はっきり言って時間がもったいない。
それは自分の幸せにも、
体の本質的な変化にも直結しません。
目指すべきゴール
目指すのは、
- ただ細い体
- 筋肉も脂肪もないガリガリの体
ではありません。
動けて、パフォーマンスが高い体。
ホルモン・メンタル・身体機能が統合された「健康」。
筋肉量があり、
しっかり使える体が理想です。
TDEE(総消費エネルギー)の考え方
ここで、TDEE(Total Daily Energy Expenditure)
=1日に消費されるエネルギーの総量について触れておきます。
TDEEは主に4つで構成されます。
① 基礎代謝(BMR)
何もしなくても使われるエネルギー。
呼吸・心拍・体温維持など。
最も大きな割合を占めます。
② NEAT(非運動性熱産生)
日常生活での動きによる消費。
歩く、立つ、階段を使うなど。
③ TEF(食事誘発性熱産生)
食事を消化・吸収するために使われるエネルギー。
④ EAT(運動による消費)
意図的な運動による消費。
全体から見ると、実は割合は小さい。
結論:基礎代謝を落とさない
結論として重要なのは、
- 基礎代謝を落とさないこと
- NEAT(日常活動量)を上げること
「走りましょう」ではなく、
日常の動きを増やすこと。
階段を使う
歩ける距離は歩く
こうした積み重ねが、NEATになります。
基礎代謝が低い状態では、
NEATの効果も出にくい。
投資に例えると、
元本(基礎代謝)が大きい方が、同じ利率でも成果が大きい。
だからこそ、
基礎代謝という“土台”を育てることが最優先です。
栄養とトレーニングはセット
この考え方は、EA(エネルギー有効性)にもつながります。
EAが低い状態では、
体は痩せにくく、パフォーマンスも上がりません。
トレーニング前には、
- 炭水化物
- たんぱく質
をしっかり摂る。
血糖値が上がることでインスリンが分泌され、
筋たんぱく合成が促進されます。
栄養が不足した状態でトレーニングすると、
頑張っているのに筋肉が減るという逆効果が起こります。
トレーニング前後、
そして日常の三食。
食べることがあって初めて、体は変わります。
女性に多い「姿勢・スタイルの悩み」
ヒップライン、垂れ尻、姿勢不良。
これらはストレッチだけで解決することは少ない。
女性の場合、
筋肉量そのものが圧倒的に不足しているケースがとても多いです。
筋肉が少ないと、
- 呼吸が浅くなる
- 肋骨・肩甲骨が動かない
- 肩がすくむ
- 上半身が間延びする
結果として、スタイルが崩れていきます。
解決策はシンプル。
- 栄養を整える
- 運動を行う
カロリー制限だけで綺麗になるのは、
理論的にもほぼ不可能です。
まとめ
まず意識してほしいのは、
- 運動=カロリー消費ではない
- 継続できる運動を選ぶ
- 体重以外の変化を見る
- 基礎代謝を落とさない
- 栄養と運動をセットで考える
ここが、運動の基本になります。
次のセクションでは、
レジスタンストレーニング(筋トレ)の基礎について解説していきます。